過去の歴史を知れば見方が変わる!~東海道編~
過去の歴史を知れば見方が変わる!~東海道編~
意外と身近にあるのに知らない日本各国を代表する神社、三社を紹介
あなたの近くにある神社は、もしかしたら過去の歴史において重要な意味合いを持っていたのかもしれません。昔、日本は何十もの国に分かれていました。そして、国を代表する神社が数多く創建されました。あなたが何気なく通り過ぎている神社は、国を代表する大事な神社だったのかもしれません。
今回は、そんな国を代表していた神社を3つご紹介します。歴史がわかると神社を見る目も大きく変わるかも?
国の総社とは?
国を代表する神社ができたのは平安時代のことです。
それまでは、国にある神社それぞれに新しく就任した国司が訪問していたそうですが、
あまりにも大変な作業なので国を代表する神社を作ったそうです。それが国の総社です。
今回は東海道に存在していた国の総社をご紹介します。
東海道の国の総社
◼武蔵国総社
大国魂神社
武蔵野線の府中本町駅の改札を出て、ゲームセンターや飲食店の商店街を抜けると見えてくるのが、東京都府中市にある西暦111年に創建された大国魂神社です。周囲には大きなビルや住宅が立ち並んでいますが、緑が数多く残っていて、ケヤキ並木は国の天然記念物に指定されているほどです。七五三などの大きな行事があると多くの人が訪れ、いくつか屋台も出店しています。テレビ東京の「モヤモヤさまぁ~ず2」という三村さんと大竹さんが街中をブラブラする番組の中でも、2015年2月の府中の回で取り上げられましたね。「御先祓太鼓(おさきばらいたいこ)」という物凄く大きい太鼓があり、太鼓をたたくにしてもコツが必要で、しっかり叩かないと怪我をしてしまうほどです。
この建物の中に大きな太鼓があります。
祈祷を受けた方は無料で入ることができるそうです。
大国魂神社は武蔵国の一ノ宮から六ノ宮までを祀る神社で、
逸話として、鎌倉幕府の源頼朝が奥様の安産祈願を行っていたことや、
源頼義と義家が戦勝祈願を行った場所として語り継がれています。
武蔵国は埼玉県というイメージがありましたが、武蔵国の中心は実は東京都だったのですね。
住所: 東京都府中市宮町3-1
最寄駅:JR東日本南武線・武蔵野線 府中本町駅(徒歩2分)
京王電鉄京王線 府中駅(徒歩5分)
◼下総国総社
六所神社
千葉県市川市にある県道264号線沿いにある六所神社。
最寄駅の市川駅から徒歩20分かかるので、市川駅を使っている方も知らない人がいるかもしれません。
下総国は、現在の千葉県北部を中心としていた国です。
六所神社という名前は、全国にもいくつか存在しています。
例えば、相模国の六所神社も総社のひとつですね。
それはなぜかというと、六柱の神を祭神としていたからだそうです。
昔から伝えられている名前は、比較的わかりやすいものが多いですね。
ここでは現在、お祭りが毎月のように行われています。
冬では勤労感謝の日に合わせて勤労感謝祭が行われたり、
七五三才祝というお祭りも行われています。
お近くにお住いの方はぜひ立ち寄ってみましょう。
千葉県市川市須和田2丁目22
最寄駅:京成電鉄京成本線 市川真間駅(徒歩約11分)
JR東日本総武本線 市川駅(徒歩約18分)
◼尾張国
尾張大国霊神社
こちらは打って変わって愛知県稲沢市にある神社です。
農業、商業の守護神、厄除けの神として広く信仰されており、
毎年2月か3月に行われる国府宮はだか祭りが有名です。
こちらの裸祭りは悪疫退散の祈祷が全国の国分寺で行われた際に、
私のところでもやろうと、尾張国の国司がやり始めたことがきっかけで、なんと767年から続く伝統ある神事だそうです。
このはだか祭りは、神男と呼ばれる1人の男性に数千人の男たちが少しでも触ろうともみ合いになるところが一番盛り上がるポイントです。寒い冬にも関わらず絶えず男たちに水が掛けられ、男たちの熱気で湯気が上がります。すごいお祭りですね。
尾張大国霊神社は、尾張国ができた時から存在している古い神社なので、はだか祭りの時だけではなく、広い神社の中を過去の歴史を感じながらゆっくり見てみるのも一興ですね。
愛知県稲沢市国府宮1丁目1番1号
最寄駅:名鉄名古屋本線 国府宮駅(徒歩3分)
JR東海道本線 稲沢駅(徒歩15分)
今回は東海道に存在する国の総社を3つご紹介しました。私は大国魂神社の最寄駅である府中本町駅をよく利用していましたが、国の総社だったことなど全く知らず、大きな神社だとしか思っていませんでした。それが昔、重要な神社だったことを知ると、神社に対する見方が大きく変わりました。あなたも神社の歴史や存在意義を知り、神社に行って歴史を感じてみるのはいかがでしょうか。