初詣は日本人のいちばん大切な年中行事。

 

初詣の話。

宮崎神宮4008

初詣は新しい年の平穏を祈願して神社に参詣する、日本ならではの慣習。一年のリズムをつくり、パワーをいただきます。新しい年の始まりは、家族そろって神さまに手を合わせましょう。

 

初詣は住まいの近くの氏神さまへの参詣が多いようです。

 

「初詣」はお正月に神社や寺院に参詣する慣習。旧年の感謝を述べ、新年の平穏と飛躍を祈願します。古く、正月三が日に参詣するものとされましたが、今は正月中の参詣を初詣とするようです。

そして、初詣は一般的に住まいの近くの「氏神(うじがみ)さま」への参詣が多いようです。氏神さまは、同じ地域に住む人々が共同で祀る神さまのこと。その土地の守護神。今は鎮守さまや、産土神(うぶすながみ)と同じ意味で扱われるようです。

西日本では正月三が日に三社の神社に参拝する「三社参り」の慣習もあります。また、「恵方参り」の慣習では、年ごとの縁起の良い方角、恵方にある神社、寺院に参詣します。ちなみに 2016年の恵方は南南東、2017年の恵方は北北西です。

 

初詣では旧年にお守りいただいたお札やお守りを返納し、新しいお札やお守りをいただきます。

 

初詣では前年にお世話になったお札やお守りを、半紙など白い紙で包み、神社の「古札納所」へ納めます。お札やお守りを授与された神社ではなく、別の神社へ納めても差し支えありません。神社に納められたお札やお守りは、浄火によって「お焚き上げ」がなされます。そして、新しいお札やお守りをいただきます。お札やお守りは年に1回は新しくするといった解釈です。

 

初詣では新しい年の到来を皆で祝福し、よい年であるように祈念する大切な行事です。

 

初詣では新しいお札やお守りをいただき、また、厄除けの「破魔矢」や福を掻き寄せる「熊手」などの縁起物をいただきます。「絵馬」に願いごとや1年の目標を書いて、新年がよい年であるように祈念します。そして、お神酒(おみき)が振るまわれ、新しい年の到来を皆で祝福します。

そして「お御籤」でその年の吉凶を占うのですが、お御籤を境内に結び置くのは厄を祓うため。よいお御籤を引いたときは持ち帰りましょう。また、木の枝に結びつけるのは木を痛めますのでやめましょう。お御籤を結ぶための場所に結びましょう。

 

厳島174

初詣は日本ならではの美しい慣習、大切に守りたい日本の伝統行事の第一位とされています。その理由として、初詣は人生における年の繰り返しのメリハリをつけ、一年間のリズムを作るなどとされます。

新しい年の始まりは、きちんと神さまに手を合わせたいものです。さぁ、新しい年のパワーをいただきに、家族そろって初詣に出かけましょう。

 

 


プロフィールあらき 獏(ばく)

情報誌の編集者を経て、現在は文化、歴史系フリーライター。神社宮司家の家系であることで、神社縁起と地域伝承の考察や、パワースポットの研究をライフワークとしています。

 

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